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2026.03.25
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【文部科学省 「学校の適正規模・適正配置」の手引き】

2026年3月24日、福山市議会会派「誠友会」にて、文部科学省の担当職員の宮本さんより、文部科学省が約10年ぶりに見直す「学校の適正規模・適正配置」の手引きについて、内容と議論の論点を学ぶ機会をいただきました。


今回の見直しでは、平成27年(2015年)の基本的な考え方は維持しつつ、「広域化・総合化・現代化」の3つの視点で内容をアップデートしていく方向です。

少子化の進行に加え、GIGAスクール構想や学習指導要領の改定など、この10年で教育を取り巻く前提が大きく変わったことが背景にあります。


改めて強調されていたのは、「子どもたちの教育環境をどう良くするかを起点に考える」という点でした。

地域の拠点としての学校という側面も無視はできませんが、議論の軸がそこからズレると、本質を見失いかねないという指摘は非常に納得感がありました。

一方で、統廃合か?小規模校の維持か?という問いに、単純な正解はありません。

これは制度論や理念の話ではなく、それぞれの地域が抱える環境や条件によって最適解が変わるためです。


統合を選択した場合、一定規模の児童生徒数が確保されることで、多様な価値観や背景を持つ子ども同士が関わる機会が増えます。

グループワークや協働的な学びが成立しやすくなり、クラス替えによる人間関係のリセットも可能になるなど、教育環境としての厚みは確実に増します。

一方で、通学距離の延伸は避けられず、特に過疎地域では片道1時間かかるケースも存在します。

これは単なる通学の負担の問題にとどまらず、安全面や生活リズム、家庭環境にも影響を及ぼす大きな論点です。


逆に、小規模校を維持する場合、通学距離が短く、地域全体で子どもを見守る関係性が維持されやすいという強みがあります。

特に低学年においては、この安心感は非常に大きな価値を持ちます。

ただし、児童数が極端に少ない場合、クラス替えができない、集団活動の幅が限定される、役割が固定化されるといった課題が顕在化します。

場合によっては9年間同じクラスになることや、学年が1人または2人といったケースでは、その人数のまま授業を受け続けることになります。

社会性の形成という観点での懸念も無視できません。学力面だけ見ると、少人数授業や個別指導にメリットがあったとしても、学校はその他多くのことも学ぶ場です。

加えて、児童生徒数の多少にかかわらず、学校である以上、職員配置や施設維持、光熱費などの一定のランニングコストは必ず発生します。


重要なのは、どちらが正しいか?を選ぶことではなく、それぞれの選択肢が持つ「構造的な強みと弱み」を前提に、どう補完設計を行うかです。

例えば統合を進めるのであれば、通学手段の確保や移動時間の質をどう高めるか、小規模校を維持するのであれば、ICTを活用した(場合によっては、近隣自治体も含めた)他校との交流や合同授業をどう組み込むか、といった具体的な対策が不可欠になります。


つまり、この議論の本質は「統合か存続か」という二択ではなく、「どの条件のもとで、どのような教育環境を成立させるのか」という設計力にあります。

ここを曖昧にしたまま結論だけを急ぐと、どちらを選んでも不満が残る結果になりやすい。

この点こそが、最も丁寧に議論すべき核心部分だと感じました。


現場で一番難しいのは、やはり合意形成です。保護者と地域で意見が割れる構図は全国的にも共通しており、行政が結論を先に示してしまうと対立が深まりやすい。

結果として議論が長引き、時間とコストだけが増えていくというケースも少なくないようです。その間に子どもたちは義務教育課程を終えてしまいますからね💦

その意味で、「統合するかどうか」ではなく、「どんな学校をつくりたいか」から議論を始めるという考え方は重要だと感じました。

あわせて、子どもや保護者の声をしっかり拾う仕組みを設けることは外せません。


また、1〜3年生までの低学年は地域に残し、高学年から統合するという折衷的な案も紹介されていました。

まだ一般的なモデルとは言えませんが、いくつかの地域で実施がされているようで、通学負担と地域とのつながりの両方を考えた一つの現実解として、検討に値する論点です。

これは調査研究してみようと思います。


また、今後は教育委員会だけでなく、交通や福祉、まちづくりといった部局と一体で考える必要があります。

学校の再編は、単なる教育の話ではなく、地域の将来像そのものに関わるテーマです。

福山市でも同様の課題は確実に進行しています。

手遅れになる前に議論を始め、時間をかけて合意形成と効果的な代替え手段を模索する。

その積み重ねが、結果として最も合理的な判断につながると感じました。


これまで右肩上がりの社会を前提としてきた私たちにとって、「減らす」「無くす」という選択は、いよいよ現実のものとなっています。

公共分野で言えば、鉄道やバス、病院、交流施設、市民プール、祭りや各種イベント。

民間でも、百貨店やスーパー、代行タクシーなど、地域を支えてきた機能の縮小や撤退が各地で起きています。


その中でも、学校の配置適正化は、他の事例と比べても格段に難易度の高いテーマ。

単なる施設やサービスの問題ではなく、子どもたちの学びの環境と、地域コミュニティの根幹の双方に直結するため、利害や感情が複雑に交錯します。

だからこそ、安易に結論を先送りするのではなく、合意形成のあり方そのものが問われています。

同時に、行政任せにせず、地域としてどこまで支え合えるのかという自助・共助の工夫も、これまで以上に重要になってきます。


職員の宮本さん、そして段取りしていただいた衆議院議員の小林史明さん、小林史明事務所の萩原さん、貴重な機会をありがとうございました。

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