第33回「非正規ではたらくなかまの全国交流会」in広島に参加してきました。
※政治や思想など特定の主義主張に基づいた参加ではありません。制度や数字、ニュースだけでなく、現場の実態と声を知りたいという想いで足を運びました。
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2024年の総務省の労働力調査では、日本の非正規雇用労働者は2,126万人。
日本の労働者の約37%が非正規雇用労働者であり、そのうち女性が占める割合は約68%。
自らの意思で、柔軟な働き方を望み、非正規というスタイルを選択する方がいらっしゃる一方、年齢、性別役割分担といった様々な要因により「不本意な非正規」にならざるを得ない人たちも数多く存在し、そこには課題があります。
(そもそも「非正規」という単語はあまり好みませんね笑)
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【「同一労働同一報酬」は、正義か幻想か?】
「同一労働同一報酬」というワードはよく耳にしますね。
これは国際労働機関(ILO)の第100号条約でも定められた理念であり、男女間の賃金格差是正を目的とした国際的なルールです。
しかし、「同じ作業をしていても、責任や裁量が違う」という指摘もあります。
「作業」が同じだからといって「労働や責任の中身」まで同じとは限らないという、雇用する側の声です。
私も14年目の経営者ですので、この辺りの温度感は双方理解できると思っています。
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また、公務員や市民サービスの「非正規化」「アウトソーシング化」も年々進んでいます。
福山市役所に勤める職員さん約7,200名のうち、約3,200名が会計年度任用職員さんです。
職員定数削減や業務のアウトソーシング化が進むなか、行政サービスの現場は人手不足、業務過多、長時間労働、そして慢性的なストレスに悩まされている声もあり、若手を中心に、離職、休職、公務員離れの増加は全国的な問題です。
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また、日本の賃金が30年間上がらなかった理由の影響順をChatGPTに聞いてみると
①非正規雇用の拡大と常態化
②産業構造の転換失敗と新陳代謝の欠如
③企業の内部留保偏重と労働分配率の低下
④労働組合の弱体化と交渉力の低下
⑤政府によるデフレ容認と積極的な再分配政策の欠如
と、非正規雇用の拡大が最大の理由とのこと。
この度の会に参加して改めて実感したのは、「制度」や「仕組み」を考える際に、現場の声や日々の実態に丁寧に耳を傾けることと同時に、俯瞰的かつ客観的な視点を持って課題に向き合う姿勢が重要だということ。
一人でも多くの方が、安心して働ける環境づくりと、声がきちんと届く仕組みづくりに取り組んでいきます。
なお、6月18日の福山市議会定例会での一般質問では、このテーマに関しても取り上げる予定です。
お時間が合いましたら、ぜひ傍聴にお越しください!!!
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