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2025.10.11
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【人口減少・成熟社会のデザイン】

〜全国都市問題会議 in 宇都宮を終えて〜

今回のテーマは「人口減少・成熟社会のデザイン」。

講師の東京大学名誉教授・広井良典先生の言葉で最も印象的だったのは、「人口減少は社会の終わりではなく、次の成熟への入り口(変化のチャンス)である」という一言。

日本の人口は2008年の1億2,808万人をピークに減少へ転じ、今後さらに加速していくことは確実。

一見すると「衰退」のように映るこの現象を、広井先生は「新しい社会をデザインするチャンス」と捉えます。

現代を生きる私たちは、人口増加と右肩上がりの成長を前提に仕組みを作ってきました。

国の政策も、企業の構造も、教育も、全て「拡大」が正解だった時代です。


しかし、社会が成熟段階に入った今、同じやり方は持続できません。

これからは「分散」「ネットワーク」「DX」などをキーワードに、戦略的な縮小が必要になります。

広井先生はAIを用いた「人口・財政・環境・地域資源」の持続可能性シミュレーションの結果を紹介。

AIが導き出した答えは「一極集中より地方(多極)分散の方が持続可能」という結論でした。

出生率の低下と都市集中には明確な相関があり、高コスト・過密・支援の不足が子育てのハードルを上げている現実があります。


一方、地方には土地、時間、人のつながりなど、都市と比べると相対的に多数の「余白」があります。

地方都市の余白は一見「何もない」「物足りない」「都会の方が優れている」という感想を生み出します。

でも逆に考えると、新しいことを自らの手で生み出すチャンスであり、街への当事者意識の醸成につながります。

東京などの首都圏では、やはり大資本により超大型なまちづくりの比重が圧倒的に大きいですからね。

この感想は東京にお世話になった8年間でも割と強く抱いていたものであり、地元福山に帰ってきてよかったなと本当に感じますね。


また、日本は「家族を超えた社会的交流が世界で最も少ない国」というデータも示されました。

欧米を表面的に模しただけの自由主義や個人主義が加速していく中で、人と人の関わりが希薄化し、孤立がどんどん進んでいます。

福祉・防災・教育、どの分野をとっても民間や自助だけでは成り立たないことは明らかで、「つながりの再構築」が基盤になる。

その設計をどう行政が担うか、改めて政治の使命を感じました。


【宇都宮の挑戦と未来への学び】

宇都宮では、ライトレール(LRT)を中心とした公共交通網の再構築が進みました。

6期目を迎える佐藤市長は、公約に掲げたLRT実現のため、1,200回を超える説明会を自ら重ね、市民理解を得ながら前進。

「多様な仲間を作り、知見を集め、考え、描き、動く」ことで、ついに全国初の次世代型LRTを実現させました。

この姿勢には心から敬意を抱きました。


街を歩けば、ライトレールが静かに通り、シェア電動キックボードが自然と市民の足になっている。

各駅には駐輪場と駐車場がしっかりと整備され、移動手段がシームレスに移行できる導線を丁寧に構築されていました。

移動の自由と都市の快適さが共存する光景に、「これからのまちづくりの形」を体感しました。

人口減少を恐れるのではなく、成熟社会をどうデザインするかの起点。

バブルを知らない世代の私たちは、縮小を嘆くのではなく、あまりに変化に慎重で、中々物事を変えることができなかった、日本社会をこれから変化させるチャンスと捉えるべきでしょう。

未来を思い描き、形にするための素材を集め、実際に動かしていくのは、結局私たち。

それを実感させてくれた第87回全国都市問題会議宇都宮。

心から感謝します。

PS:もう少しで佐賀市です😆

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